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講演詳細

分類 一般演題
年度 2016
講演日時 2016年5月14日 16:04-16:16
会場名 D
発表番号 2D-12p
セッション名 基礎栄養・栄養生化学:食物繊維・腸内発酵(2)
タイトル 便秘傾向を有する健常成人男女におけるホエイ-イヌリンクリームの整腸作用に及ぼす効果
Improvement of intestinal flora and constipation by whey-inulin cream ingestion in adult men and women
著者 ○葛西 大介1,2、梅沢 晃2、輿水 美奈2、佐々木 香子2、大庭 潔2、菊地 裕人3、内野 浩克3、赤部 紀夫4、韓 圭鎬5、島田 謙一郎5、福島 道広5
○Kasai Daisuke1,2, Umezawa Ko2, Koshimizu Mina2, Sasaki Keiko2, Ohba Kiyoshi2, Kikuchi Hiroto3, Uchino Hirokatsu3, Sekibe Norio4, Han Kyu-Ho5, Shimada Ken-ichiro5, Fukushima Michihiro5
所属 1岩手大院 連合農学、2公益財団法人とかち財団、3日本甜菜製糖(株)総合研究所、4(株)十勝野フロマージュ、5帯畜大 食品科学、
要旨 【目的】当研究室ではラットを用いたin vivo試験でチコリ由来イヌリンの脂質代謝及び腸内環境改善効果を明らかにしてきた.そこで本研究では,機能性中間食品としてチーズホエイにイヌリンを配合したホエイ-イヌリンクリームを作成し,ヒトの整腸作用及び便通に及ぼす効果を検討した.【方法】便秘傾向を有する健常成人男女20名(男女比1:1)の年齢,性別を平準化し,2週間の前観察期間を経て,排便回数を指標とした層別無作為化法により2群に分け,ホエイ-イヌリンクリーム(試験食),またはα化デンプン-ショ糖水溶液(プラセボ食)を1食当り15g,1日2回,4週間連続摂取する無作為二重盲検並行群間比較試験を実施した.摂取0週目及び4週目に糞便を採取し,T-RFLP解析により腸内細菌叢を解析するとともに,前観察と摂取期間の合計6週間について,排便アンケート調査を行った.摂取前後の比較にはWilcoxonの符号順位和検定,両群間の比較にはWilcoxonの順位和検定を用いた.【結果】善玉菌であるBifidobacterium属及びLactobacillus属の割合が,試験食群において,摂取前に比べ摂取終了時に有意に増加した(p<0.01及びp<0.05).一方,悪玉菌であるClostridium subcluster XIVaの割合は、摂取前に比べ摂取終了時で有意に減少した(p<0.05).しかし,試験食群とプラセボ食群間に有意な差はみられなかった.被験者による排便アンケート調査では,試験食群において,便回数及び便形状スコアが摂取前に比べ摂取後に有意に増加(p<0.01及びp<0.05)し,摂取後の便形状は理想的形状であるバナナ状に近いスコアであった.また,排便時の爽快感も摂取前に比べ摂取後に有意に改善した(p<0.01).試験食群とプラセボ食群では,摂取後の便回数が試験食群でプラセボ食群に比べ有意に多かった(p<0.05).これらの結果から,ホエイ-イヌリンクリームの摂取は便通改善など整腸作用が期待できることが示唆された.
キーワード1 イヌリン
キーワード2 腸内細菌
キーワード3 整腸作用